日本高血圧学会では最高血圧が140mmhg以上で最低血圧が90mmhgの場合を高血圧と定め、理想的な血圧基準値は最高血圧が120mmhgで最低血圧が80mmhgとしています。
腎性高血圧やホルモン分泌異常による高血圧を除き、原因がはっきりわからないものを本態性高血圧といい、これが高血圧症の大部分を占めています。原因がはっきりわからないとはいえ、本態性高血圧症には老化、運動不足、肥満、ストレス、過度のアルコール、塩分(ナトリウム)の摂りすぎといった生活習慣が大きく影響していると考えられています。高血圧が進行すると動脈硬化症、脳卒中、心筋梗塞を誘発し、これに糖尿病があると心不全の確立が高くなります。しかし軽度の場合には、生活習慣などの改善だけで血圧が正常に戻ることもあるといわれています。
ところで、アーユルヴェーダの古典書には高血圧そのものについては書かれていません。その理由は、古典書が書かれた3000年前に血圧計というものが存在していなかったからです。現代のアーユルヴェーダでは、高血圧の主な誘因をストレスや老化の他に、血液組織の汚染と捉えています。血液そのものの質、血液の流れ、血液の通り道である血管など血液という組織に関するさまざまな側面が関係しているというわけです。
治療法としては、まずその人の高血圧の原因となっているものを見極め、血液を浄化する治療やヴァータを鎮静させる治療などを原因に応じて選ぶ必要があります。
治療を行う際は、施術中に血圧を上げないように細心の注意が必要です。
●生活では…
規則正しい生活をする(早寝早起きが有効)
適度な運動を心がける
●生活の上で避けること
睡眠不足
強い日差し
大きな寒暖差(特に夏や冬の外気と室内など)
疲れすぎ
ストレス
●食事では…
食事はよく噛んでたべる
食べ過ぎない
【食べたほうが良いもの】
冬瓜・ゴーヤ・ビーツ・香草・セロリ・ショウガ・
大麦・雑穀・緑豆・牛乳・ギー・レーズン・ザクロ・黒くて甘いぶどう・
アロエ・ハチミツ
温かい作り立ての食事
【スパイス】ターメリック・サフラン・ディル・クミン・クローブ・
シナモン・黒コショウ
【避けたほうが良いもの】
塩味の強いもの(例:漬け物・塩辛・くさや・サラミのような加工保存食品)
辛味の強いもの(例:キムチ・タバスコ・激辛食品)
酸味の強いもの(寿司・酢・チーズ・ヨーグルト)
ごま油・揚げ物全般・アルコール類全般・コーヒー
【スパイス】唐辛子
※以上のようなことが一般的に高血圧の改善に勧められるセルフケアですが、
体質(プラクリティ)や原因によって異なってくる部分もありますので、
個々人に合わせた生活処方が大切になってきます。
(自由診療・税込価格)
・アビヤンガ(全身オイルマッサージ)発汗法付 ¥19,800-(税込み)
定期的に受けることで全身の循環がよくなります。
・シロダーラ(オイルを額から頭全体に垂らす施術) ¥15,840-(単品・税込み)
頭部にオイルを垂らし・血圧を安定させる効果があります。
・パンチャカルマ:
ヴィレーチャナ:下剤を用いる血液の浄化を目的とした催下法
バスティ(浣腸法):老化や疲労などヴァータを鎮静させる目的で行う経腸法
※いずれも連続で行う浄化療法です。アーユルヴェーダ医が適応と判断した場合
のみ行いますので、パンチャカルマ相談(1時間)を受けていただく必要が
あります。